『トテカン森道具店』ふろふきさんへのインタビュー

異世界通信のお時間がやってまいりました。インタビュー担当のウォンバットやしろです。さて今回は『トテカン森道具店』という作品から、ふろふきさんにお話を伺ってきました!

ではインタビューをどうぞ!!


はじめまして!わたくしウォンバットやしろと申しまして、記者的な事をしております(名刺を差し出して)。

とても腕の良い職人さんがいらっしゃると聞いて、このおみせに伺いました!

お仕事中でしたでしょうか?もしよろしければ、インタビューに答えて戴けませんか?

よろしくお願いいたします!

ではあなたの自己紹介をお願いします。

トテカン森で道具屋を営んでおります、ふろふきと申します。

ちっちゃいですが、これでも19歳です。

どうぞよろしくお願い致します。

ふろふきさんのお住まいの場所はどういったところですか?

森の中の崖の上、石造りで半球型の建物が僕のお店で、おうちです。

ドルメルクという穏やかな街から少し離れ たところです。

ふろふきさんのお友達をご紹介していただけますか?

明るく元気で大食いのスタミナタイプ、嵐山さん。

とっても美人さんで、女性にモテるけれど、本当はちょっぴり恥ずかしがりやのアクルさん。

ぶっきらぼうだけど、本当は不器用なだけで優しい、力持ちのきんちゃくさん。

よく一緒に遊ぶのはこのメンバーです。

皆さんとっても素敵な方々なんですよー。

ふろふきさんはこちらの道具店でいつから職人さんを?

とても腕利きだと伺っておりますが、師匠などいらっしゃるのでしょうか?

わぁ、腕利きだなんてそんな…えへへ、僕なんておじいちゃんにくらべればまだまだです。

仕事は小さなころからしこまれていたんですけど、僕がお店を継いだのは、おじいちゃんが5年前に天国にいってしまってからです。

おじいちゃんは、僕のおじいちゃんで、師匠で、それからえーとえーと…とにかく世界で一番素敵なおじいちゃんなんです!

ふろふきさんは随分と、その、童顔なのですね。19歳ということは青年ではないですか!てっきり少年だと思っておりました。しかもとってもしっかりしている少年……というか人間……?(ふろふきさんをじろじろと見ながら)

ああ、失礼しました!インタビューを続行いたしますね!

理由はたくさんあるんですけど…何よりも、ここが僕の育ったおうちですから。おじいちゃんとの思い出がつまった、大事な大事なお店。

ふろふきさんは道具屋さんを営んでいらっしゃるということで、普段はどういったものを販売していらっしゃいますか?

それにこの森の中。ふろふきさんは腕利きなのですから、街に出られた方が繁盛するのではないかと思うのですが……

武器防具から、家庭で使うような包丁、あとはアクセサリー小物まで幅広くやらせていただいてます。

おじいちゃんがいた頃…そう、たしか10年くらい前までは魔王騒動で物騒だったので、武器がメインだったんですよ。

世の中が随分平和になったので、包丁や果物ナイ フ、アクセサリー類なんかの、手軽に手に取ってもらえる物も沢山作るようになりました。

王都ドルキニアに知り合いのお店があって、そこで委託販売してもらっているので…この場所で不自由を感じた事はありません。

仕事中はどうしても大きな音をたててしまいますけど、ここなら騒音トラブルに悩む事もないですしね。

森といっても設備は整っていますからそう不便ではないですし、場所柄、狩りにやってきた冒険者さんが立ち寄って下さることもあるんですよ。

アクルさんとも、それが縁でお友達になれたんです。

…という具合に、ここに住み続ける理由はたくさんあるんですけど…

何よりも、ここが僕の育ったおうちですから。

おじいちゃんとの思い出がつまった、大事な大事なお店なので、僕が守っていきたいんです。

この道具屋さんを営むことや、ものを作ることの楽しさや、嬉しい事を教えて下さい。

物心ついた頃から、絵を描いたりねんどをこねたりして何かを作っていたので…

もちろん楽しみや喜びはありますけど、もうこれはどちらかと言えば本能かもしれませんね。

なにしろ赤ちゃんの頃から、偉大な職人(おじいちゃんですよ!)を見て育って来たわけですから。

おじいちゃんがいなくなってしまったばかりの頃、悲しさや寂しさを紛らわせるために必死に目の前の仕事に打ち込みました。

その頃の僕は人見知りで友達もいなくて…それしかやることがなかったんです。ところがその肝心の仕事もうまくいかなくて、すっかり落ち込んでいたんですけど、僕の作った包丁を、とっても喜んでくれたお客さんがいて…

それを見たら、頑張らなくちゃ!って。おじいちゃんも、きっと、これが見たくて…えっと、

手に取ってくれた人の笑顔に励まされて、ずっと頑張って来たんじゃないかって思えて。

それとね、仕事をしてると、おじいちゃんがそばにいる気がするんです。

おじいちゃんに教えてもらったことをひとつひとつ仕事に活かすたびに、ここで見ててくれているんじゃないかって。そういう気がするのも、嬉しい事のひとつですね!

落ち込んでいた僕に「おまえの作った包丁を喜んでる客がいるんだぜ」って教えてくれた人なんです。あの人がいなければ、この僕もお店も、とっくにダメになってたんじゃないかなぁ。

ふろふきさんにお友達をご紹介いただきましたが、とっても 素敵なお顔をされますね。

とっても大事な方々なのでしょうね……お三人もいらっしゃったら是非インタビューしてみたいですね……(きょろきょろと辺りを見ながら)

では、このお三方とはどういったきっかけでお知り合いになられましたか?

えへへ、でしょう?みなさんとっても素敵なんです!

嵐山さんと出会ったのは、おじいちゃんが天国に行ってしまったばかりの頃です。

仕事がうまくいかずに落ち込んでいた僕に「おまえの作った包丁を喜んでる客がいるんだぜ」って教えてくれた人なんです。

あの人がいなければ、この僕もお店も、とっくにダメになってたんじゃないかなぁ…。

その後もちょくちょく遊びに来てくれて、あれってきっと、一人ぼっちの 僕が寂しい想いをしないようにって、

気をつかってくれてたんだと思うんです。明るくて、元気で、一緒にいるとこっちまで笑顔になっちゃうような人なんですよ。

アクルさんは、狩りの途中にお気に入りの剣が折れてしまったので、たまたま目に入った僕のお店に立ち寄ったんだと言っていました。

その時折れてしまった剣というのが、なんと僕が数年前に作った剣だったんです!縁ってあるものなんですね。

それからは、狩りで取れたいい素材をゆずって下さったり、たくさんお話もするようになりました。

アクルさんは表面上は取り繕っていますけど、本当は他人がとっても苦手みたいなんです。

だから、そんなあの人が僕に良くしてくれると…えへへ、なんか誇らしくな っちゃいますね。お友達だと認めてもらったみたいで!

きんちゃくさんは…内緒ですよ?僕、最初はおっかなくて悪いひとなんだと思ってました…!

でも、強盗に襲われた僕を助けてくれて、怯えて泣いてる僕を乱暴な言葉ながらもなぐさめてくれました。

本当は不器用でぶっきらぼうなだけで、とっても優しいお兄さんだったんです。

きんちゃくさんは子供の頃、森で迷子になって困っていたところを僕のおじいちゃんに助けられたそうです。

それで僕の事を気にかけてくれていたみたいなんです。

かなり突っ込んだお話をしてしまって申し訳ありません……

なるほど、ふろふきさんの師匠はおじいさんだったのですね。

その素敵なおじいさんは、どんなおじいさんでしたか?又、その大好きなおじいさんから、ふろふきさんは何を教えて貰って、何を受け継ぎましたか?

おじいちゃんのお話になると、ちょっと長くなっちゃいますけど…いいですか?

あのですね!あのですね!とにかく素敵で優しくてかっこいいおじいちゃんなんですよ!

ただ、物づくり関連以外では、ちょっと無頓着なところがありました。仕事に没頭しすぎて寝食を忘れてしまったり…。持病があったのであんまり無理しないでほしいと何回も言ったんですけど、それが生き甲斐のひとつだったので、やめられなかったんでしょうね。

聞いた話によると、赤ちゃんの僕との遊び方がよくわからずに猫じゃらしであやそ うとして、そばにいたお医者様に「職人なら玩具のひとつも手作りしてみろ!」って怒られた事もあったそうです。

何を受け継いだか、何を教えてもらったか…なんて、上手に言葉にはできないんですが、小さい頃、絵を描きながらおじいちゃんが言ってたんです。

「油絵具のようだね」って。「時に削れてしまった色の痛みが懐かしむ心に変わる頃、ひとつ大人になるのさ」って。「時間の経過による傷みすら愛おしむ心に変わる頃、ひとつ大人になるのさ」って。

あの頃の僕にはわからなかったんだけど、あの油絵はおじいちゃんの事で、同時に僕の事でもあったんだと思います。けずれてしまっても、ぬりかさねてしまっても、見えなくても、きっとその完成にいたる までに…僕が僕として生きて、生涯を終えるに至るまでに、きっと沢山のおじいちゃんの残した何かが含まれて、それでやっとそこに至ることができるんだって、そう思うんです。

だから、僕が僕として元気に毎日を過ごすことが、おじいちゃんが何かを残して、僕が何かを受け継いだ証なんじゃないかなって。

ごめんなさい、答えになってないですね。ぴったりくる言葉が見つからないんです。

えーと、えっと、インタビューなんて受けたことがないんで、ちょっと緊張しちゃってます…!

なるほどなるほど……素敵なおじいさんなのですね(ハンカチで目尻をおさえて)

ふろふきさん、素敵なお話をきかせて頂いてありがとうございました!ふろふきさんが皆さんに愛される理由がわかった気がします!

これでインタビューは終わりです、本当にありがとうございました!


今回は「トテカン森道具店」の「ふろふき」さんにインタビューさせて頂きました!とてもお優しくて、皆さんに愛される理由がよくわかる素敵なお方でした。

次回はどの異世界に行けるかな?