第七回 ネタは『遊び』と『経験』から

一番ないと困るもの

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?
骨董屋佐竹でございます。
そろそろこの連載も折り返しを過ぎ、大分こちらの話がじわじわとボディブローのように効いてきた方もいらっしゃるのでしょうか。
私自身、いい意味で少しでもお役に立てれば良いなあと思っております。
さて次は『基礎的なキャラクター』『世界観』『ジャンル』と来て次に悩むことと行ったらこれかな?って思う議題を語らせていただきます。
今回も軽い調子で参りますので、最後までお付き合いくだされば幸いです!

ネタを生み出す苦しみ

直球の質問です。
『みなさん!ネタに詰まってませんか?』
……あぁ数人が吐血した声がしましたね。
うんうん、わかりますよ。
まずやりたい題材(ネタ)がなければ、創作したくてもしようがありませんものねえ。

皆さんの中にも、〆切だけ設定されても必要なネタがなくて息も絶え絶えに苦しんでふんばってひねり出す作業を経験されたことのある創作者さん達は、星の数ほどいらっしゃると思います。
詰まっている物やそもそも無いものを捻り出す作業は地獄の苦しみなのですが、〆切も消える物ではないので本を出したりおまんまを食うためには死ぬ気でやらねばなりません。

でも、そういえば……。
そもそもネタってどうやってひねり出す物でしたっけ?
机に座ってうんうん唸ってても、出るのは声と生理的かつ自然な欲求ぐらいですよね。
『考えは雪隠(せっちん・トイレの意味)』ということわざも、そこいらへんからきてるのかなぁと個人的に邪推してしまいます。

まあ、生理的欲求の解消とともにつるんとアイディアも出てくれると良いのですが……。
実際そうそう上手く行くわけでもない。
じゃあいったいどうすべぇよ、というわけです。
私は効率良くネタを出す方法として大まかに

  • 遊ぶ
  • 興味を持つ
  • 経験する

という三つの項目があると考えています。
今回はその三つを、私なりにできるだけわかりやすく説明して参りましょう。

遊ぶ

さてさて、ネタを仕入れるというと大体の人が『気合い入れて学術書を読む』とか努力するイメージを思い浮かべるのではないでしょうか?。
でも、よく考えてみてください。

大体の創作者さんは共感してくれると思うのですが『ネタ』を拾える時って生真面目に勉強している時じゃなくて、なにかしら楽しく遊んでるときに『これ使えねぇ?』と閃いちゃう事のほうが圧倒的に多いと思います。
趣味だろうと仕事だろうと結局面白い創作物を作らねばならないのならば、徹底的に『遊び』を楽しみ、ネタは『楽しむために学んだ知識』から引き出すのが一番手っ取り早いんじゃないかと私は思います。

故に『遊び』は超大事!
楽しむことは創作者に潤いと活力とネタを与えます。
大いに遊び、大いに楽しみましょう!
でも、遊びすぎて原稿落としちゃダメですよ?

興味を持つ

簡単に言えば『ネタ集めを楽しむためのアンテナを張る!』という事です。
今現在、世の中にゃ新聞とかネットとかで情報が氾濫するだけ氾濫しています。
端から見ればつまらない文字の群れですが、内容に興味を持つ事をするだけでそれがお宝に変化し、世界がきらめいて見えます。
つまりは少々の『興味を持つ』という投資で『最大限楽しめる情報というお宝』の群れが、我らの懐に飛び込んでくるのです。

たとえば、新聞に載っていた記事の出来事を異世界に置き換えてみるという思考実験をし、応用してファンタジーな解決策を提示すると『身につまされるようなファンタジー』を作れます。
『科学技術』や『開発』の記事を元に更に進化した状況を考えれば『近未来SF』に。
このように『現実』に興味を持ち、それに対してのアプローチを『現実』からちょっとずらしていくことにより、新たなネタがボコボコ出来てきます。

こんなの放っておくなんてもったいない!
皆さん今すぐアンテナを張って、良質のネタ拾いに躍起になりましょう!
コレを習慣づければ、食事でもするかのように栄養分を楽しめるようになりますよ!

経験する

経験は財産であり、持ちネタであります。
いきなり『ハードル高いな!』と思われる方もいるとは思いますが……簡単な事でして。

少年少女漫画の基本とも言える学園物は、学園で生徒であった経験のある者にしかリアルに描けません。

そういう当たり前の話です。
学校の内部・雰囲気・思春期当時の心の動きなど、経験者でなければ共感を呼ぶような創作物は作れないと言うことは編集者を含む多くの方々が言っています。
それはつまり『少年少女向けの学園物を描きたいなら中学高校は行っておきなさい』という、至極当然の話なのです。

『社会経験を経てから作家になった方が良いよ』というアドバイスも聞いたことがある方々は多いと思いますが、それは社会人『経験』しておくと『ネタ』として出力できるからやったほうがいいよ、ということです。
実際、過去から現在にかけての自分が『経験した事』は面白いネタになることが多く、反対に若くして作家となった人は『社会経験』の無さで挫折するケースも珍しくない。

あの手塚治虫だって、苦手な運動の漫画だけは上手く描けなかったと言います。
『経験』は自分の持ち味と直結しているのです。 『といっても、実際そのまま使えるのって特殊な経験だけでしょ』とお思いの皆さん。
それも違います。

一芸に秀でたような特殊な『知識』『経験』の持ち主でなくても、『社会人として仕事を請け負い、専門的な知識を身につける』『業界の仕組みが分かる』という一般にあんまり役に立たなそうな知識や経験は知らない人々の目には新鮮に映ります。

またどの業界にもある『裏話・苦労話』の類いが『共通点』として共感を生みます。
仕事や勉強や自分の培った経験などは、人が持っている物と似て異なる物なのです。
それは大きな武器であり、自分の経験に裏打ちされた誰も持ち得ない大ネタです。

自分の『アイディア』に自分しか知り得ない『経験』というネタ武器をぶち込むことにより、誰にも描けない新しいエンターテインメントが爆誕させることがオリジナリティーの柱となります。
コレを逃す手はありません。
是非自分の『経験』から新たなるエンタテインメントを確立していきましょう!

以上、三つの項目を解説してみました。
物事とを『楽しみ』面白いことに『興味を持ち』自分の『経験を生かして』いけば基本ネタの困ることはあまりありません。
今までネタ出しを苦しんでいた方々は、楽しむことに視点を変えましょう。
それが貴方の『力』になるはずです!

次回の話

さて、次回のお話。
次回は『人に見せる』事に関するお話です。
皆さん、折角創作した物を『恥ずかしいから~』とか言って隠していませんか?
創作物は人に見てもらってナンボ。
自分から見せて人からの評価によって磨き、自分の癖や伸び代を自覚していきましょう!
そんな感じの話を語っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
骨董屋佐竹でした。