創作四方山話 第1回

初めまして、骨董屋佐竹と申します。

今回は、創作について語って欲しいというご依頼を受けまして、筆を執らせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

だがしかし。果たして。

自分の創作についての話を書けと言われて、果たしてどれだけの人間が書けるのか。

多分、言われたら言われた人間は全員悩むと思うんですよ。

創作なんて、創作する人間にとっては息をするような物じゃないですかねと思うのです。

創作する人というのは、創作が空気とか食物とか水のような物でなので無いと死にます。

いや、本当に。

そこらへん、創作をしない人々には分からないらしくてね、結構簡単に「辞めればいいのに」とか言うんですよ。

「死ぬっつぅのですよ」と理解していただきたいかなあと、本当に思いますよね。

さて、そんな益体もないことを呟いていてもしかたが無いと思いますので。

まずは、創作するにあたって『創作するのに有利ではないか』といういくつかを考えていきたいと思います。

一つ目は、登場人物。キャラクターです。

私がお師匠と呼ばせていただいている偉い先生が常々おっしゃっているのですが、創作においては『キャラクターという生き物をいかになだめすかしておだてて叱ってお願いして動いていただくか』というのが一つ重要なポイントになるのではないかと思います。

多分皆様ご存じかと思いますが、奴らは立派な生き物です。

特に『キャラクター』になるまで作り込むと、しっかり人格を持って勝手に動いたりします。

怖いですねぇ恐ろしいですねぇ……。

でもこれは真実と言うよりも事実現実。

人格持ったキャラクターは、作者の好きには動いてはくれません。

そりゃそうでしょう。もし自分がそのキャラクターという立場だったら、天からの声なんかに従いますか?

そんなもんに従ってたら頭おかしいと思われますわ。だから自分で行動するんですよ。

キャラクターたる彼らだって、その世界で生きる1つの生き物ですし、自分であろうとして頑張ってるんですよ。

ただ彼らと我ら作者の違うところは『神様と殴り合いが出来る』と、ただそれだけです。

彼らは自分の置かれた立場を理解し、自分の意志を持って自分で動きます。

いくら神様が「こう動けよ!!」って言ったって、それが彼らの意に染まなければ「やーだよ」って簡単に覆してきます。

んで、話し合いです。交渉です。

たとえばTRPG(共通の世界観の中で自身でキャラクターを演じ、共同で物語を作成していくゲームの総称)みたいに言うと、この行動が必須条件であると設定した状況にキャラクターが迷い込んだとし ても。

「こんな行動アタシしないもん!!」

って言われれば、誘導しますよね。

だいたい同じです。

「アンタ一体どうしたいの!?」

からはじまってしばらく話し合いして。

「じゃあ、このフラグ踏むのにどうすれば良いのよ?」

「こうこうこういう行動でこうなるなら踏んでも良い」

「……OK、遠回りだけどそこらへんで手を打とう。そのほうがこの子らしいや」

又は、どうにも強情なときは。

「踏めぃ!!」

「いやじゃぁ!!」

のガチ殴り合いの場合だって勿論あります。

ただ、ここでかならず守らなきゃいけないことがあるのです。

キャラをチェスのコマ扱いしないこと。

よほどの人じゃない限り、これをやるとキャラクターが死にます。

話屋さんの陥りがちな罠の1つですが、話を成立させたいが為にキャラの性格無視、ロジックありきで話を作ってしまう場合ってありますよね。

でも、そうなるとキャラクター自体があってなきもの。

キャラクターが「別に自分じゃなくても良いじゃん」状態に陥るのです。

多分このコラムを読んでいる皆様、小説でも漫画でも話の展開にいまいち乗りきれなくて読むのやめちゃったっていうご経験あるんじゃないですか?

いくら色々ロジックを巧みに成立させていても、キャラクターに魅力が無ければ物語の没入感は半減したりします。

よっっっぽど話の上手い人は別ですが、そうでなければキャラクター自体が誘引剤として機能しないと「読んで貰えない」状態にまで陥るケースが多いのです。

反対にキャラクターが十全に機能すると、それを軸にして読者が妄想しやすくなります。

頭の中で彼らの妄想が出来ると、彼らの魅力が話を補強し、読者が次の展開を求めやすくなります。

良い事例が、二次創作全般ですね。

すでに多くのファンを獲得している魅力的なキャラクターが、本編以外にどういう活動をしているのか?本編の間にどのような行動をしているのか?たとえばこのキャラクターとこのキャラクターが邂逅 していたら?

キャラが出来てればいくらでも考えることが出来ますし、どんぶり飯何杯もいける人がかなりいるでしょう。

この既存のキャラクターの部分を自分のキャラクターに置き換えるだけで、創作は充分可能です。

ただ、自作のキャラクターがいかに魅力的に生き生きと動くかはあなた次第ですが。

設定や性格。思考や志向そして嗜好などをがっちりと作って、いかに自分好みの展開と終演に宥めすかして戦って持って行くか?

キャラが起てば起つほど厄介かつ楽しい作業になりますが、そこは持ち前のコミュ力全開で戦いキャラクターを生かしたままねじ伏せるのです。

大丈夫、萌えと燃えが理解できるなら、キャラクターとの和解はもうすぐ。

上手くいきゃ末永く友人同士として心の中で楽しめることでしょう。

皆さん、頑張って自分の内なる子供達と殴り合い友情をエンジョイしてくださいね!!

では、次回はキャラクターを立たせるための世界観というものを考えて参りましょうか。

現代、未来、ファンタジー、SF。

世界観というものも中々厄介かつ作るのが楽しい作業ですよねえ。

それぞれ作り方もございましょうが、私がどうしているのかというのをちとお話ししつつ、ご一緒に考えましょうね。

ではご清聴有り難うございました。

骨董屋佐竹でした。